キミと 夜空と 星空と。


彼女が立ち上がった。
そして、台所に向かう。


そういえば・・・この間も同じ様な感じだったな・・・。


 俺も立ち上がった。
彼女の背中を追いかけて、台所に入る。


「あら、良かったのに。ソファーに座ってて」


冷蔵庫からアイスコーヒーを取り出してグラスに注ぎながら、天音さんは呟いた。


「あ・・・はい」


そう言いながらも、その場から立ち去らず、彼女の小さな背中をじっと見詰める。そして、そのまま後ろから抱きついた。






 彼女が持っていたガラスのコップが、床に落ちて砕け散った。派手な音が、部屋中に鳴り響く。







< 53 / 183 >

この作品をシェア

pagetop