キミと 夜空と 星空と。
俺は、彼女の横顔をじっと見詰めた。
可愛いのに、どこか凛とした雰囲気がある彼女の横顔は、すごく綺麗だった。
俺は今まで、こんなに強くて綺麗な横顔を見たことがない。
だからこそこんなにも、この横顔に、俺は心を惹かれている。
俺は、彼女の手をさりげなくそっと握った。
あえて、彼女から視線を逸らす。
彼女の反応が、なんだか怖かった。
もし、振り払われたりなんかしたら・・・俺はきっと一生立ち直れない。
彼女の柔らかい手が、そっと俺の手を握り返してきた。
正直、ビックリした。
まさか、握り返してくれるなんて、思いもしなかったから。
「映画。楽しみだね?」
「え・・・あ、うん・・・」
映画館が見えてくる。
俺は彼女から視線を逸らした。
目が合えば、すべて気づかれてしまう気がした。