キミと 夜空と 星空と。


次は、彼女の唇にキスをした。

触れるか触れないかくらいの、軽いキス。

そして、もう一度彼女の唇にキスをする。


今度は、さっきのキスを取り消すくらいの、長い長いキスを。



「もぉ・・・映画、見れないよ、私」


唇をとんがらせて、それでもあまり怒ったようには見えない顔で天音さんは言った。


「・・・いいよ。映画なんて見なくて。
俺を見てくれてれば」


・・・しょうがないなぁ。
彼女が小さく呟いた。


そして、少し嬉しそうに、小さく笑った。


< 64 / 183 >

この作品をシェア

pagetop