キミと 夜空と 星空と。
-3-
天音さんは、シャワーを浴びていた。
風呂場から、シャワーの音が微かに、聞こえてくる。
俺はリビングのソファーに座って、テレビをつけて見ていた。
不意に、彼女の家の電話が鳴る。
「天音さん?電話なってるよ?」
だけど、彼女はシャワーの音で気がついてないらしい。
俺は少し迷ってから、立ち上がった。
そして、電話を取ろうと手を伸ばす。
電話は、そんな俺に反応するかのように、ピタリとやんだ。
なんだよ。
小さく舌打ちしてから、ソファーに戻ろうとする。
そして、俺はその足を止めた。
電話を置いている棚の、一番上の引き出しが、ほんの少しだけ開いていたのに、気がついたからだ。