キミと 夜空と 星空と。
「・・・どうした??睦月??」
さすがに俺の異変に気がついたのか、親父は俺の顔を覗きこんだ。
そして、子どもをあやすように頭を優しく撫でる。
俺は、親父の顔を見た。
親父がそれに答えるように、にっこり笑う。
写真の中にいた、若い男の人と、親父の笑顔が重なった。
立派な大人なのに、子どもみたいな無邪気な笑顔。
俺は、気がつかなかった。
まさか、そんな笑顔の裏にあんな過去があっただなんて。
・・・ちがう。
出来る事なら、気がつきたくなかった。
気がつかず、何も知らない平穏なバカ息子で居たかった。
「・・・親父は、誰かを本気で好きになったことある?」