キミと 夜空と 星空と。
「・・・やってみるか??」
「・・・睦月君・・・??」
聞いたことのある声がして、俺は、胸倉をつかんでいた手を緩めた。
その瞬間、相手は猛ダッシュで後ろも振り替えず、走り去った。
その背中をジッと見つめて舌打ちをした後、その声の主の方を見る。
「・・・琴音」
「あー!!やっぱ、睦月君だー!!」
黄色いチェックの短いワンピースを着た琴音が、嬉しそうに笑った。
「・・・何やってるの??こんなところで」
今はあまり、知っている人に会いたくない気分だった。
その声を無視して、横を通り過ぎようとする。