キミと 夜空と 星空と。


 通り過ぎようとした瞬間、彼女の手が、がっちりと俺の腕をつかんだ。


「ちょっとっ?!何無視してんのさっ?!」

「・・・うるっせぇな。手ぇ離せよ」


感情が止まらず、思い切り琴音を睨みつける。

さっきの不良は一瞬で怯んだけど、琴音は怯まなかった。


怒った様子も心配した様子も泣きそうな様子も見せず、無表情な顔でこっちをジッと見た。



そう、ただ真っ直ぐに、俺だけを捕らえた。


「・・・なにか・・・あったの??・・・お姉ちゃんと・・・」


「・・・え??」


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