キミと 夜空と 星空と。
笑いもせず、琴音は少し冷たく言い放った。
まさか、見られているとは思いもしなかった。
天音さんの家の中にいれば、バレはしない。
第一、街を一緒に歩いていても、兄弟に見られるだろう。
「・・・堂々と不倫するよね。お姉ちゃんも」
「・・・不倫って言うなよ。きたねぇから」
琴音が、厳しい視線でこっちをギロリと睨んだ。
「不倫は不倫じゃん。
もし、明紀さんに見つかったらどうするつもりなの?」
「・・・それは・・・」
思わず口ごもる。
視線が、宙を漂った。「それに」そう呟いて、琴音の視線が下がる。