キミと 夜空と 星空と。
そんなクラスの誰かの声を無視して、俺は教室を飛び出した。
校門を出て、迷うことなく真っ直ぐ、巧の家へ向かう。
巧の家が学校の近くでよかったと、初めて心のそこから思った。
チャイムを鳴らす。
なんだか最近、こんな風景が多いな。
そう思うとなんだか、おかしくなって。一人で小さく笑った。
『・・・はい』
インターホンから、男の低い声が聞こえてきた。
その瞬間、俺は笑うのをパタリと止める。
久しぶりに聞く、巧の声だった。