キミと 夜空と 星空と。
何も言わず黙って、俺は茶色い門を開けた。
そして、玄関のドアを開ける。
鍵は開いていた。
「・・・おじゃましまぁす・・・」
小さな声で、呟くように言う。
返事は無論、戻ってこない。
玄関に入って靴を脱ぐと、俺はそのまま、2階へと続く階段を上っていった。
迷うことなく、巧の部屋に向かって・・・そして、ノックする。
「・・・さっさと入って来いよ」
不機嫌な巧の声が、部屋の中から響いてきた。
少しビビリながらも、部屋の扉を開ける。
巧は、部屋の隅にある青いベットで、あぐらをかいてこっちを見ていた。
見ていた、と言っても、顔は全くといっていいほど笑っていない。
ただ真剣にじっと、何かを探るかのように俺を見ていた。
どうしたらいいのか分からず、その場に呆然と立ち尽くす。