始まりは終わり
「やっぱりー!千聖のとこのチユよね!?随分久しぶりねぇ~」
「はは、そうですね…」と相槌をうちながらも後ろに下がる
オカマさんの迫力には人とは違うものがある、気がする
「いやぁ~、あんなにちっちゃかった子がこんなに大きくなったのねぇ」
これって久しぶりに会う孫にお婆ちゃんがかける言葉だと思う
マリさんは色々と母さんとの思い出を話しながらも、手際よく制服を私に着せる
なんだか複雑な気分だ…
「よし、できた!似合うわね~さすが千聖の娘」
それ関係あるんだろうか…
マリさんは桃色のオーラを飛ばしながら、千景の待つ表へと私を引っ張っていく
途中で「ちょっとイジったけどリアなら大丈夫ね」とかいう言葉が聞こえ不安になった
そこは理事長に許可をとるべきじゃ…
あんまり目立ちたくないんだけどな
「どうよ、アリサんとこの!」
いつの間にか千景が目の前にいた
「アリサんとこの」ってのが今更ながら気になった