始まりは終わり
「さっさと座れ、特に浅間」
お、と前を向いた浅間
教卓の傍には、いつから居たの担任が立っていた
担任と言っても現役振り付け師で、メディアにも出ている芸能界の先輩
だからなのか、先生というより、先輩を見ているような気分になる
俺の中では、先生より先輩の方が格は上だ
「せんせー、このクラスにも転校生呼びましょーよぉ」
馬鹿…
「来ねーよ馬鹿。んなほいほい来るわけねーだろ」
「それもそーっすねー」
自然と笑いが起こる
モデルで笑いを起こすって…何の役にもたたないだろう
浅間はモデルだから振り付け師との仕事なんてない
だから、先生としてしか見ていないんだろうな
周りの落ち込んでいる奴らを見ると、全員が浅間に見える
転校生がくる意味わかっていないからか。人が増えてしまう、という残酷さを
浅間への返答は、ほぼ全ての奴らへって意味もあったんじゃないだろうか
日本の将来が映し出されているようだ…