星空とミルク
私は吉野優里、中学二年生。
東京で母と二人暮らし。父は小さいときに事故で死んだと聞かされている。
今日もいつもと同じ、変わらない退屈な日が続く。
特に嫌なことや良いことがあるわけでもない、そんな最悪な日が…。

「優里、起きてるの?」
憂鬱な気分に沈んでいたら、もうこんな時間だ。
私はうんと適当に返事をして、急いで着替えて下に降りた。
リビングにはこんがりとしたトーストとベーコンの薫りがした。

これもいつものこと。
でもどこかこの瞬間にほっとする自分がいる。
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