under the happiness~二度と訪れない朝日を今~
「あれ…?!起きてたんかあ?」

一瞬の間の後に口を開く貴方。私がモゾモゾしているのを見て、腕を開放させた。
パーっと生暖かい温度からヒャリと冷たいシーツに触れ、ピリッと肌が縮んだ。


「うん。」


小さく答える私に、腰辺りに手を置き、もう片方て頭に手を沿えた。
無言でタルを回す様に、クルリと私の向きを変えさせ目を細める。
甘いマスクで寝惚けた頭も気にせず、呟く。


「おはょ。お姫様。」

冗談混じりに言われたその言葉達は、朝の日の光を浴びて部屋を一周して泣いたはずの目をまたうるました。

ポタポタ…

シーツに出来る深いしみ。
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