不器用なシンデレラ
「それより、お金。渡しなさいよ。私にも受け取る権利はあるわ。家だって売ったんでしょう?行ったら、家がなくなってたからびっくりしたわよ」

「・・・お金ないよ。家は担保になってたし、保険金は葬儀代と家を処分するので消えちゃった」

「はあ?訳わかんないわね。あんたは今どこに住んでるのよ」

「理人くんの家に・・・居候させてもらってるの。お金がなくて」

「あんたが理人くんのとこに?玉の輿狙ってるんじゃないでしょうね。
無理よ、無理。あんたじゃ理人くんに釣り合わない。そうだ・・・今夜理人くんと食事したいわ。あなたセッティングしなさいよ。私が理人くんと結婚すれば、あんたの1人暮らしの資金ぐらいあげるわよ。あんたは邪魔だからさっさと理人くんの家から出て行って」

「でも・・・・」

「あんた私に逆らう気?あんたがパパを奪わなきゃ、私は幸せな人生歩んでたわ。あんたがパパを殺したのよ」

「・・・・」
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