不器用なシンデレラ
「大きなお世話ですよ」

「そう言うなら、どんな結果になっても後悔はするなよ」

 本田さんは珍しく真剣な表情で言うと、俺の背中を軽く叩いた。

 多分、俺は高校の時と変わらない花音がまだ好きなんだと思う。

 だが、俺は先には進めない。

「俺が花音に告ったら、圭吾、お前怒るか?」 

 俺の呟きに対して答えは帰ってこない。

 当然だ。

 圭吾はもういないのだから。

 だが、聞かずにはいられなかった。

「お前がもし生きてたら、何て答える?」
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