不器用なシンデレラ
 スマホをスーツのポケットから取り出すと、彼からメールが来ていた。

 前田部長の件は、B社の社長に報告したらしい。 

 B社のお荷物的存在だったようだし、首になるのも時間の問題・・か。

 警察沙汰にすれば、花音が逆に辛い思いをするだろうし妥当なとこだろう。

 花音が1人でB社に行くことになった原因は、三島さんらしい。

 彼女の件も、本田さんに任せれば安心だ。

 パソコンを立ち上げ、出張報告書を纏める。

 どれくらい時間が経ったのだろう?

 30分?1時間?

 おかしい。

 花音がまだバスルームから出て来ない。

 慌ててバスルームに行き、ドアを開けると花音はまだシャワーを浴びていた。
< 242 / 358 >

この作品をシェア

pagetop