不器用なシンデレラ
「・・・・」
長谷部さんが私を庇うと、三島さんは急に黙り込んだ。
それから1日の業務を黙々とこなしていると、同じ課の営業の山田さんが少し慌てた様子で現れた。
「あれ、他の営業まだ戻ってないの?」
「はい。皆さん定時くらいまでは戻らないみたいです」
「参ったなあ。長谷部さんもいないんだよね?」
山田さんがポリポリと頭をかく。
「長谷部さんは今会議に出てて。何かあったんですか?」
「A社の契約更新のアポが4時なんだけど、他の顧客でトラブっちゃってさ。誰かにこの契約書届けてもらえないかと思ったんだけど。バイク便じゃ流石にまずいし」
山田さんが困ったように契約書を掲げてみせる。
「・・・私行きましょうか?届けるだけでいいんですよね?」
「本当に!助かるよ。A社に着いたら受付で俺の名前言ってもらえば話わかるようにしとくから」
「はい」
私が契約書を預かると、山田さんはすぐにオフィスを出て行った。
長谷部さんが私を庇うと、三島さんは急に黙り込んだ。
それから1日の業務を黙々とこなしていると、同じ課の営業の山田さんが少し慌てた様子で現れた。
「あれ、他の営業まだ戻ってないの?」
「はい。皆さん定時くらいまでは戻らないみたいです」
「参ったなあ。長谷部さんもいないんだよね?」
山田さんがポリポリと頭をかく。
「長谷部さんは今会議に出てて。何かあったんですか?」
「A社の契約更新のアポが4時なんだけど、他の顧客でトラブっちゃってさ。誰かにこの契約書届けてもらえないかと思ったんだけど。バイク便じゃ流石にまずいし」
山田さんが困ったように契約書を掲げてみせる。
「・・・私行きましょうか?届けるだけでいいんですよね?」
「本当に!助かるよ。A社に着いたら受付で俺の名前言ってもらえば話わかるようにしとくから」
「はい」
私が契約書を預かると、山田さんはすぐにオフィスを出て行った。