不器用なシンデレラ
「良かった」

 理人くんが私を背後から抱き締め、お腹にそっと手を置く。

 まだ平らのお腹。

 でも、ここに小さな命が宿ってる。

 それも、理人くんとの赤ちゃん。

「身体冷やさないようにしないとな」

 お腹に添えられる理人くんの手の温かさに安心する。

 大丈夫。

 理人くんがいてくれる。

 私は1人じゃない。

 この子のためにも強くなろう。

 私もこの子と理人くんを守りたい。

 永遠に・・・・。

      ⭐
 

 その翌年の3月、予定日より早かったけど2680グラムの元気な女の子が生まれた。
 理人くんとお父さんとお母さんが溺愛したのは言うまでもない。




※おまけー花音side ー Fin. (2014.9.1)
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