不器用なシンデレラ
 100パーセントの気持ちで愛情をかけてあげないと、子供たちにも信用されない。

 私・・・どうしたらいい?

 わからない。

 明日のことも、明後日のことも今の私には見えない。

 理人くんには話せない。

 取りあえず、今の目の前の仕事をしてしまおう。

 そう気持ちを切り替えて受注書を入力していると、突然内線が鳴った。

『営業部の山下さんですか?渡辺総合病院からお電話です』

 受付からだった。

 病院?

 心当たりがないまま受話器を耳に当てていると、電話が外線に切り替わった。 

『山下雅代さんの身内の方ですか?』 

「はい、山下雅代はわたしの祖母ですが」

 すごく嫌な予感がした。
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