不器用なシンデレラ
6、泣きたいときは泣きましょう
処置室の隣の部屋に祖母はいた。
看護婦さんが1人黙々と祖母の身体を綺麗にしていく。
お医者さんはもういなかった。
私は・・・間に合わなかった。
部屋に一歩足を踏み入れると、私の気配に気づいた看護婦さんが悲しげに微笑んだ。
「ご家族の方?おばあちゃん、すごく頑張ったんだけどね。出血が酷かったの」
確かに、祖母の側にある布は血だらけというよりは、血で濡れている。
「・・・おばあちゃん、ごめん。私・・間に合わなかったよ。おばあちゃん頑張ってくれてたのに。1人で怖かったよね」
祖母に駆け寄って、彼女の手を取る。
「・・・・」
驚いたことに祖母の手はまだ温かかった。
看護婦さんが1人黙々と祖母の身体を綺麗にしていく。
お医者さんはもういなかった。
私は・・・間に合わなかった。
部屋に一歩足を踏み入れると、私の気配に気づいた看護婦さんが悲しげに微笑んだ。
「ご家族の方?おばあちゃん、すごく頑張ったんだけどね。出血が酷かったの」
確かに、祖母の側にある布は血だらけというよりは、血で濡れている。
「・・・おばあちゃん、ごめん。私・・間に合わなかったよ。おばあちゃん頑張ってくれてたのに。1人で怖かったよね」
祖母に駆け寄って、彼女の手を取る。
「・・・・」
驚いたことに祖母の手はまだ温かかった。