不器用なシンデレラ
「ああ、そういう手もあったか。でも違う。昨日の続きしても良いんだけど?」

 理人くんが私の唇に手をやる。

 その眼が妖しく光って私を見据える。

「準備します!是非泊まらせてください」

 私が動揺しているのが面白いのか、理人くんはクスクス声を出して笑う。

「動揺し過ぎ。身体もまだ辛いだろうし今日はしないよ、今日はね」

 理人くんの瞳が悪戯っぽく笑う。

 こんなに打ち解けた彼を見るのは久しぶりだった。

 それだけに隠し事をしているのは辛いし、胸が痛む。

「・・・・」

「花音?」

「なんでもない。理人くんがエロかったのが意外だっただけ」

「俺を何だと思ってるの?男を見たらみんな鬼畜と思え」
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