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帆乃夏が保健室を出ていった後、秀勝は腕時計に目を落とす。
―――あと5分。
「先輩。飯山先輩はなんでここに来たんですか?」
月曜日に保健室を訪れる人は多くない。
玲唯が保健委員の委員長ということを知っている人はこの広い学校ならあまり多くないはず。
秀勝はふと疑問に思ったことを訊いてみた。
「あー、それは、この間飯山さんに呼び止められたのが放課後だったから。
さっきもちょっと言ったけど、月曜日の昼休みはここから出るわけにはいかないし。
ここに来てもらえれば部活の時間は減らないでしょ?
それに、飯山さんも結構困ってそうでほっとけなかったからかな。」