美しいヒト


一方で女の子は自分が仕出かした失態に気付いて
顔を蒼白にして、謝り続けてた



一通り拭き終わったロウは顔を綻ばして彼女の頭を撫でながら、平気だとか謝るなとか安心させる言葉を投げかける



「ロウ、紹介して」


少し強引なような気もするけど
また、二人の世界に入られるよりは、
マシ


ロウが、口を切り出す前にに顔面蒼白から色を取り戻してきた彼女が
口を開いた

「あ、柚木 梨乃です」


「豪森 アイスね 」


「すいません、なんか」


「ぜんぜん、被害受けたのロウだし」


何故か敬語で腰が低い

言語に少し嫌味をつけたの
気づいたかな


ロウはそこらへん鈍いから気づかないだろうけど
梨乃ちゃんは気づいた

幾分か顔が固くなったし

それに、私がロウのこと好きなことも気づいたハズ
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