SWEET PAIN ~ 死んじゃった人には絶対に敵わない ~
「先生、彼氏、いるの?」
「いるでしょー?」
「裕木先生、可愛いもん。」
キラキラした瞳で、直球を投げてくる生徒たちにもだいぶ慣れてきた。
それでも、ね。
突拍子もないタイミングでこられると、まだまだ詰まっちゃうんだよね…。
「ご想像に、お任せします。」
サラリと言ってのけたつもりでも、彼女たちは容赦しない。
「わっ、そういう言い方する人って、彼氏いないんだよ。」
「えーっ、せんせ、彼氏いないのーっ?」
困ったような笑顔を浮かべてみせると、どうやら肯定だと受け取ったようだ。
「どれくらい、いないの??」
「私、紹介、してあげよっか??」
こら、君たち、――――。
敬語を使え。