SWEET PAIN ~ 死んじゃった人には絶対に敵わない ~



「ほん…と?」



瞬く間に溢れ出す、涙。



私はやっぱり、――――。


大哉が、好き。


大哉から、離れられない。



「月曜日、一緒に出勤、しようか。」


「えっ、でも…。」


「裕木先生を迎えに来る。

帰りもちゃんと、送っていく。

毎日、―――――。

僕のせいで、亜澄は残業することになったんだ。

誰にも文句は言わさせない。

亜澄が、…一人で通えるようになるまで。」


「…嘘…。」



ど、どういうこと、――――?



そんなことが、可能なの??


だって、大哉、―――。


奥さんの調子が悪いって……。



「だから、明日までここにいるよ。」


「ほんと…?」



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