SWEET PAIN ~ 死んじゃった人には絶対に敵わない ~


でも、――――。


悪目立ちって、こういうことをいうんだろうな。



当然、妬みもあったし、意地悪もされた。


あの西田飛鳥が、自分から声をかけた、クラスメイト。


取りわけ目立つ存在じゃない私に、尋常じゃない視線が注がれる。


今、思い返すと、ただのやっかみだったって笑えるけれど、当時の私にはそんなスキルも余裕も無かった。



「一緒にいると、ちょっと可哀想だね。」


「西田さんの隣にいると、比べられちゃうの、わかんないのかな。」


「自分より劣ってる子としか一緒にいないなんて、西田さんも性格悪いよね。」



引き立て役だとか、釣り合わないだとか、もう、散々。


見た目は仕方ない、諦める。


確かに飛鳥の隣にいると、目立ってしまうから。



結局落ち着いた先は、―――。



優しい西田さんが話しかけたら、調子に乗った裕木さんがくっ付いて離れなくなった、という、私が空気読めない説。


そして。


他の可愛い子と西田さんが一緒にいないのは、自分が霞んでしまうから、という飛鳥の性悪説。
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