SWEET PAIN ~ 死んじゃった人には絶対に敵わない ~
でも、ここに理由があるのなら。
大哉が、どうして変わってしまったのか、やっぱり知りたい。
自分のエゴなのかもしれないけれど、このままじゃ納得いかないもん。
ずっと、この時を…狙ってた。
八木君とコンタクトを取るには、塾しかない。
でも、そんなの、危険過ぎる。
大哉が授業で離れられない時…もうそこしかないって。
週でたった1日、この50分間だけ。
大哉が授業に向かったのを確認して、私は静かに席を立った。
「あの…。」
「来る?」
「えっ?」
「家、来る?」
「え…?」
「俺から聞くより、本人から聞く方が手っ取り早いでしょ。」