SWEET PAIN ~ 死んじゃった人には絶対に敵わない ~

「あっ!!」



見上げた先には、飛鳥。



「あちゃーっ。」



綺麗に整えられた眉毛が、への字に下がる。



「亜澄、先生になりたいの?」


「あーっ、もう!! 返してよ。」


「やばいね、どこも圏外じゃん。」


「……っ。」



そんな、はっきりと言わなくたっていいじゃん…。


くーっと下唇を突きだし、無言の抵抗を見せた私に、



「まずいね。」



と、更に追い打ちをかけるように、ダメ出しをする。



「わーかってるよう。

でも、部活が忙しいんだもん。」


「私も仕事、忙しいよ?」



ひらっと机の上に置かれた、飛鳥の模試の結果は、全てAとBが並んでいた。
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