SWEET PAIN ~ 死んじゃった人には絶対に敵わない ~



そして、―――。



今まで、封印してきた保健室での出来事を、飛鳥は話してくれた。



「あれがきっかけだった。


あのせいで、私は…おかしくなってしまったんだと思う。」



あの日、飛鳥は、―――。



奏多君のお迎えを、保健室で待っていたらしい。


先生が保健室を離れたほんの一瞬の隙に、事件は起きた。



「…っ、いやあっ!!」



後ろから羽交い絞めにされ、ずるずるとベッドへと引き摺られていく。


必死に抵抗しようとしても、相手の身体が大き過ぎて動けない。



引きちぎられたシャツ。


鷲掴みされた胸に鋭い痛みが走った。



怖い、――――。



カタカタと震えるだけで、抵抗すら出来なくて。


捲りあがったスカートの中を往復するように手のひらが這っていく。



その手が、下着に掛かった、刹那。



「うああああっ!!」

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