SWEET PAIN ~ 死んじゃった人には絶対に敵わない ~
「それで?何が欲しいの?」
「来週さ、碧君の誕生日なの。
日頃のお礼も兼ねて、何かプレゼントとは思ったんだけど、何がいいのかサッパリ。」
「そんなの先生に聞けばいいじゃん。」
「それが駄目なんだって。
ゲームでいいんじゃないって、大哉君はいつも適当っ!!」
綺麗に纏め上げられた、ポニーテールが揺れていた。
口を尖らせて拗ねた振りも、やっぱり可愛くて。
「何で笑ってるのよーっ。」
ぎゅーっと抱きついてくる飛鳥。
ギャップ、―――。
ギャップだよ、飛鳥。
そんなの、可愛いからに決まってるじゃん。
そんなことを考えている、自分を隠しながら。
私も一緒に笑うことしか出来なかった。