いつまでも
* 卒業式
3月、卒業式。
厳かな空気に包まれた体育館はまだまだ冷え切っている。
現在、卒業証書授与の真っ最中。
つい先ほど私の名前も呼ばれ、声が裏返らないよう気をつけながら返事をした。
やがて隣のクラスの生徒達が呼ばれ、そのまた隣のクラスに移り、そしてとうとう最後のクラスの番になった。
「3年8組、井沢時」
呼ばれた瞬間、私は思わず8組の方を向いてしまった。
いまだにその名前に反応してしまう自分が忌々しい。
高めの声ではっきりと返事をして立ち上がった彼の姿が少しだけ見えた。
井沢時。
たぶん、一生忘れることのない名前。
厳かな空気に包まれた体育館はまだまだ冷え切っている。
現在、卒業証書授与の真っ最中。
つい先ほど私の名前も呼ばれ、声が裏返らないよう気をつけながら返事をした。
やがて隣のクラスの生徒達が呼ばれ、そのまた隣のクラスに移り、そしてとうとう最後のクラスの番になった。
「3年8組、井沢時」
呼ばれた瞬間、私は思わず8組の方を向いてしまった。
いまだにその名前に反応してしまう自分が忌々しい。
高めの声ではっきりと返事をして立ち上がった彼の姿が少しだけ見えた。
井沢時。
たぶん、一生忘れることのない名前。
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