いつまでも
昼休みの図書室には、ほとんど人がやってこない。

学校司書の先生がカウンターに座っているだけだ。


談笑する愛理たちを横目に、私の心臓は今にも飛び出しそうだった。

見た目で、がっかりされないだろうか。
というか、何を話そうか。

そもそもうまく話せるんだろうか!


「あ」


やがて、ハルカちゃんが小さく声を上げた。

私もつられて彼女の方を見た。


なんと、イサワ トキがこちらへ走ってきたのである。
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