一番星
「…希空。最後に約束して??」


「…何??」


「今の希空はものすごく弱いから、次にもしこの世界のどこかで出会った時は必ず強くなってるって…―約束。」


「…うん。約束する…」


あたしは涙を拭いて、笑った。


「…じゃあもう行くね。カオル…ありがとう…。」

カオルは何も言わないであたしに手をふってくれた。

今まで散々迷惑かけて、傷つけちゃったから最後くらい泣かないって決めてたのに、結局泣いちゃったね。
でもね、カオルと一緒に過ごした2年間は幸せだったんだよ。


ホントにごめんね…
ありがとう…―。






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