パズルのピースを繋いだら
一週間が過ぎ、その出来事も忘れかけていた頃。
バイトの女の子が帰宅し、私はひとりでレジの内側で閉店業務に追われていた。そんな閉店間際に、あの男性が再び店に訪れた。
「こんばんは、あの、この前はどうも。」
一瞬誰だか思い出せなかったが、口元に見えた八重歯がすぐに記憶を呼び起こしてくれた。
「ああ、いえいえ。彼女さん喜んでいらっしゃいましたか?」
「それがー……。」
男性は気まずそうに目を伏せると、鞄から取り出した白い袋をカウンターに置いた。
私がラッピングした時のまま、何も変わっていないよう。