パズルのピースを繋いだら

「……堺亜梨実。」

「亜梨実ね、おっけー。で、注文は?」

「洋梨とシナモンのパンケーキとアイスダージリンティー。」

「お飲み物はすぐにお持ちしてよろしいですか?」

「……はい。」


何事もなかったかのように、くるっと接客モードに態度を変えると野方瑛は去っていった。

意味がわからない。何が目的なのか。

ここお気に入りのカフェだったのに。あいつがいるなんて。偶然にも程がある。だいたいあんな口の悪い奴にこんな可愛いカフェの店員なんて似合わないっつーの。

気分は一気に昨夜へ逆戻り。リフレッシュするためにここに来たのに、気分転換どころかストレスだ。


しかし、運ばれてきたパンケーキは今日も美味しそうで、食べてみたらやっぱり美味しくて、尖った心をまあるくしてくれた。


「よっこらせっと。」
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