パズルのピースを繋いだら

「ここ座れ。」


前が見えないままに歩いて、指示された通りに腰を下ろした。野方瑛の腕が外れたそこは、スーパーの裏手の公園だった。

ブランコと滑り台といくつかのベンチしかない小さな公園は、街灯が三つあるだけで暗くぼんやりとしている。泣き続けるのには最適な気がする。


「ん。」


指で涙を拭っていると、隣に胡座で座った野方瑛がアイスを差し出してきた。


「……なに。」

「パピコ。知らねーの?」

「知ってるけどさ。」

「いいから食え。」


パピコの半分を強引に目の前に突き付けられ、渋々受け取る。中身を押しながら口に含む。コーヒー牛乳のような味の甘い氷。

野方瑛は自分の分をくわえて、手を使わずに吸っている。目線は夜空にあった。

私も真似をして上を向いた。ちらほら輝く星がある。再び涙が滲む。
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