おててがくりーむぱん2
「こんにちわ」
佑司が部屋にはいってくる。
光恵は笑いかけようとするが、うまく顔が作れない。佑司は心配そうな表情を浮かべた。光恵はベッドの上を手でならして「どうぞ」と声をかける。佑司は素直にそこに座った。
「大丈夫……じゃ、なさそうだね」
「……ほんと、わたし、どうかしちゃってるんだ」
光恵は恥ずかしくて、うつむいた。
「佐田さんから連絡は?」
光恵は首を振る。
「そっか」
しばらく痛々しい沈黙が流れる。
「二人は対照的だね」
「そう?」
「噂では、佐田さん、今めちゃくちゃ太ってるらしいよ」
「ほんと?」
光恵は驚いて顔を上げた。
「コンビニでの写真撮られちゃってた」
「そっか……彼、気を緩めると、暴食しちゃうの」
「へえ」
佑司は興味深そうに頷いた。
「どうしたらいいかわかんないの」
光恵はつぶやく。
「彼がいないと気が狂いそう」
「光恵が珍しいね」
「でしょ?」
光恵は自嘲気味に笑った。