おててがくりーむぱん2


再び車から孝志が顔を出す。


「ミツ、乗って。行こう」
「うん……」
光恵はうなだれながら、車に乗り込んだ。


「大丈夫、ばれてない」
孝志は能天気にそんなことを言う。


「ばれてなくても、結婚はばれちゃった。すごくやりづらい。結婚式に誰も呼ばないことも、何か言われるかもしれないし」
「そんな気にしなくても平気だよ、母さん拾って、ごはん食べにいこうよ。もうお腹減りすぎた」


お腹ぺこぺこのセクシー眼鏡男子は、安心させるようにぽんぽんと光恵の手を叩く。


それからBMWのエンジンをかけた。

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