恋歌
「裕、今日莉恵に告るんでしょー?」

隣の席の裕にこっそり聞いた・・・。
今は、自習の時間。社会の宿題プリントをやりながらね。

「はっ///なんで、しってんの!?」

驚いて、顔真っ赤。
ああぁ・・・。本気なのか・・・。

「頑張んなよ!結果、報告よろしくー!」

あくまで、笑顔で声の調子をよくして・・・。
心の中を見られないように・・・。

「わかったぁ・・・。緊張する・・・。」

そっか・・・。
告れずに失敗すればいいのに・・・。
なんで?どこが?ねぇ、なんで?

「莉恵のどこが好きになったの?」

聞いてみた。

「話が合うとことか、頼ってくれるし、優しいし、気配り上手だし、笑顔が好き。」

ほんとはね、もお心の中ではすでに泣いていて
でも、目から涙が落ちたらだめだから・・・。
必死でこらえているんだよ・・・。鈍感な君は、気づかないんだね・・・。

「いつ好きになったのー?」

「質問するなぁ・・・。いつって、気づいたら?目で追ってたり、ほかの男と喋ってるとイライラしたり、
 で、気づいたら好きなんだって。」

なんでそんなに、素直に答えれるの?
少しは、隠してよ・・・。
気を使ってよ・・・。

「では、最後に質問です!恋って?恋愛って?なんですか?」

笑って、笑って、必死に、笑って聞いた・・・。

「恋ってね・・・。」


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