木曜日の貴公子と幸せなウソ


1月いっぱいで3年生は登校しなくなる。

私と先輩の関係も今月いっぱいで終わり。

先輩が終わりを告げに来るのだろうか?

それとも自然消滅狙い?

……どちらにしても私はもう、二度と先輩に会うつもりはない。





「えー?2月からバスケ部に入部する?!」

「うん。冬休み中にちょっと太っちゃって。やっぱり部活やって汗を流した方がいいのかなって」


連休が明けた学校。

私が言うと、リサは驚いた顔をした。


「急にどうしたの?高校の運動部はついていけなさそうって入学した時に言ってたじゃん」

「いやー、やる前から諦めるのはよくないかなって、考えてさ」

「成瀬先輩は何て言ってるの?」


成瀬先輩……。

そのワードにチクリと心臓が痛む。


< 51 / 207 >

この作品をシェア

pagetop