私のパートナー


私と外回りに出掛ける時は自然と車道側を歩いてくれたり…


何かとご飯を食べるときは奢ってくれる。



そんな優しさに包まれて
この10ヶ月を過ごしてくると…


本当に一哉さんに必要とされてるって勘違いしそうになる。


あと2ヶ月なのに…。



必死に一哉さんの優しさに甘えないように頑張っても…

そんな私の努力は毎朝の彼の笑顔で綺麗さっぱり消える。



「…おい。」


どうしたものか…。
この人から離れられなくなってしまう。


「おい、アホ菜央!」


「は??!?」


あ、アホ菜央??


「何ボーッとしてんだよ…。」


「ご、ごめんなさいっ!」


「仕事しろ、仕事を。」


「…すいません…。」


ヤバい…いつの間にか手が止まってたんだ…。


「…なぁ。」


「はい??」


「明日…面接に付き合え。」


「はい??」


め、面接??


「面接って何ですか…?」


「…入社試験。それの面接。」


「あ、ぁあ!いいですよ?」


「ん。」


…んん??

入社試験の面接に一哉さんって関係あったっけ??!?

一大企業だけあって
面接は入社担当の人たちがたくさん集まってやるんじゃなかった?


「あのぉ……一哉さんが面接するの?」


「あ?…ぁ…まぁ…な。」


明らかに私から目をそらす一哉さん。


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