私のパートナー


「む、無理です…」

下の名前なんてむり!
ありえないから!

あくまで社長だよ?
イメージとは違うSキャラだったけど…


「…社長命令を断んのかよ。」


う…。
それを言われると…。


少し黙っていると亀沢社長が近寄ってくる。

今にも息がかかりそうなほど近い。


「菜央。一哉って呼べ。」

ドキッ)

突然耳元で名前をささやかれて私の顔は真っ赤に染まる。


「菜央?」

うぅ…。

反則っ!


「か、か、一哉……さん…。」


「…どんだけ か が多いんだよ。まぁ…一応合格。ちゃんと呼べよ?」

「は、はい…。」


つ、疲れる…。
なんなんだ、この人っ!

全然社長っぽくないし!


全身火照ってる私とは裏腹に意地悪そーな顔して私を見つめる一哉さん。


「な、なんですか?」

「敬語も禁止って言ったろ?」

「そ、それは無理です!か、一哉さんは上司ですし、年上だから…ですね…そのっ…」

「言い訳すんな。いいか?俺とお前以外に誰かいたら 敬語も社長って呼ぶのも許してやる。 だけど、2人の時はやめろ。疲れる。」


疲れるって…言われても…。

「分かったのかよ?」

「ぅ…分かりまし…わ、わかった…。」

「ん。物分かりが良くて助かる。」

そーいって意地悪そーに私の髪をクシャッと撫でた。



!!
ありえない!
優しいのか、ドSなのか…。


これからどーなるんだろう…

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