私のパートナー
各会社に行っては商談をして、挨拶回りも兼ねて私の顔を覚えてもらっている。
さすがに…今日12社目…。
さっきから靴づれで痛いし!
この辺りは大手企業が連なっていて
どー考えても徒歩の方が早いため 一哉さん自ら歩きで行くといって連れまわされている。
「お前…歩くの遅すぎ。」
「っ…ごめんっ…」
「ノロマな亀かっ!」
その綺麗な唇から放たれるのは罵声のみ…。
ちょっとは女を気遣えっつーの!!
その前に…私は女として、いや、人として見られていない気がする…。
むしろモノ?
自分専用のロボット?
いや…。
この扱いは……
「アホ犬。さっさとしろ。」
犬?!
犬以下な扱いだってば!
「犬じゃないから!!」
もう、上司にタメ口も慣れたものよ。
こんなやつに敬意なんて表せるかっ!