私のパートナー
「大丈夫だから。…まぁ、そもそもお前がこんなミスをするはずはなかったんだよな…。」
その言葉に胸がどくんと跳ねる。
この人は私を信じてくれているんだ。
私の無実のために動いてくれたんだ…。
嬉しくなって私も一哉さんのジャケットをギュッと掴む。
「……まだ不安か?」
「…いえ…でも500人には…マカロン渡せないから…。」
「大丈夫だって言ったろ?…絶対間に合うから。」
「へっ??」
一哉さんは私を抱きしめる腕を弱めて
私の両肩に手を乗せた。
一哉さんに見下ろされてドキドキする。
「カルテットには頼んである。緊急を要することも。」
「っ、それなら私も電話したの!でも…難しいって言われて…」
「この俺が頼めば何とかなるんだよ。いいか?この発表会は成功する。10時から始まるが、10時には間に合わない。だが、終わる頃には届く。」
確信はないけれど自信に満ちた一哉さんは優しく微笑んだ。
…一哉さんが言うなら大丈夫だね…。
「…ちゃんと…時間通りに届きますように…。」
心の声が口に出てしまう。
その言葉にフッと笑って
「そうだな。」
って言って私に笑みを浮かべた。