私のパートナー
仕草や態度で一喜一憂…
ドキドキしたり…
近くにいて当たり前…
側にいたい…
振り回されても愛おしい…。
そんな人…
私の中には1人しかいない。
一哉さん…。
思い浮かべるだけで顔が熱くなる。
「あっ!赤くなったなぁ?さてはいるんでしょ?菜央の王子様!」
「ぅ…ち、違います!彼はそんなんじゃないんです!」
「ははーん、彼はそんなんじゃないけど好きなんだ。」
あ…。
自爆した…。
あちゃ〜。
「で?どんな人??」
「…意地悪で、生意気で…いつも私をアホ呼ばわりしてて…でも…仕事が出来て…私を気遣ってくれる人…。」
「へぇ…いい人だねぇ。好きなんだ?」
「…分かんない…。私なんかが好きになっていい人じゃないの…。」
分かってる。
彼は大企業の社長で
私はただの秘書。
身分が違いすぎる。
それに…1年限りの約束。
彼の側にいられるのも限られている。
「恋に制限はないよ。」
横から宏さんの声がする。
「えっ??」
「私なんかって謙遜してたら恋なんか出来ねぇぞ?男ってのはなぁ、身分が違くても愛したもんは愛しちまうんだよ。」
目の前にはホカホカの肉じゃがが置かれる。
「見てみろ、高級な肉もジャガイモがいるからこその肉じゃがなんだよ。」
…。
「おとーさん!イマイチよく分からない例えはやめてよ。」
「だから、身分なんか違くても隣で笑ってくれればそれが幸せってこともあるんだよ。」
身分が違くても…?
私は…彼を…
「でも……」
「菜央!恋に でも は禁物よっ!積極的にならなきゃ!いい男は取られちゃうんだから!」
「…はぁ…。」
「まずは、好きってことを自覚しなさいっ!そこからよ。」