私のパートナー
「綺麗だな。」
突然一哉さんが私の方を見て話し出す。
「…ですねー…本当…キラキラしてて…澄んでて…」
答えると一哉さんは一瞬眉間にシワを寄せた。
「…確かに澄んでてキラキラしてるかもな。」
「かもって…一哉さんは海のそーゆーところを見て綺麗って言ったんでしょ?」
「…お前は鈍いな。」
「はい??」
「なんでもない。お前も本当はあそこにいる子供みたいにはしゃぎたいんじゃないか?」
「っ!!そ、そんなことはないですっ!」
「なんなら泳いできてもいいんだぞ?笑 晩飯はお前抜きで食うけどな。」
意地悪そうに笑う彼。
「お、お断わりします!もぅ!私は子供じゃない!」
「そうか?そんなに精神年齢変わらないと思うけど?」
…ムカつく…。
「なんでそんなことばっかり!」
私は一哉さんを置いて砂浜をずんずん歩く。
「おっ、おい!」
一哉さんの声も聞かず彼から離れるように進む。
「待て。」
止まるもんですか!
「おい。」
私の足音に彼の足音が追いついてくる。