私のパートナー
幻想的でキラキラしてて
青い水の中に色とりどりのサンゴ。
見たことのないような色の魚たち。
「素敵…。」
ボソッと呟くと一哉さんが思いがけず「そうだな」って笑ってくれて
私の顔は真っ赤に染まる。
周りを見渡せば幻想的な世界に酔いしれる人たちや、
魚を追っかけている子供たち。
それを見守る親…
そんな景色を丸ごと塗り替えるような甘い空間を漂わせるカップル…。
まただ…。
ここに来ている人たちは
私たちのような関係はきっといない。
昨日海辺で感じた虚しさが一気に押し寄せる。
友達でもなく、家族でもない。
ましてや愛し合うカップルなんかもってのほかで…。
私たちの間に流れる微妙な空気を感じてるのは…私だけなのかもしれない。
でも
人混みですごく一哉さんと近いのに…
それでも遠いと感じてしまう。