私のパートナー

「か…くん」


外は雨が降っている。
菜央は平気なのか?


「亀沢くん!」


!!
隣に座る 天野保険の社長に呼ばれて
やっと記憶の中から呼び戻される。


「大丈夫かね?さっきから窓の外を眺めているようだが…。」


「す、すいません…雨が…すごいな、と思いまして。」


「そりゃ、すごいだろうね、台風だから。」


「台風…??」


「え?亀沢くん知らないのかい?台風が沖縄に直撃だそうだよ?」


マジかよ…。
そーいやここ最近ニュースどころかテレビも見ていない…。

自分の迂闊さに呆れる…。


「だから飛行機は全て欠航、私も昨日慌ててホテルを延泊の手配をしたよ。」


……飛行機…
そりゃ、飛ばないよな…。


まてよ…??

俺は延泊の手配なんかしてない。


…。マジかよ。


あー。
イライラする。

まぁ、ホテル行ったら二部屋くらい空いてるだろ。


「亀沢くん、今日は来てくれてありがとうね。今日はこれでお開きにしよう。また何かあったら頼むよ。」


「あ、はい…。」

あー、やっと終わった。

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