私のパートナー


「そうなんです!菜央さんは…おいくつですか??」


「わ、私?私は23!」


「ぁ、私と3つ違いですね!私は20歳です!ここ、よく来るんですか?」


「ん…大学時代に通ってて…」


ハタチの響きになぜか悲しくなる。
私も歳とったなぁ。23だけど。


「菜月ちゃんはね、国立大の医学生なんだよ。」


突然ひょっこりと顔を出したのは
桃香さんのお父さん。


「い、医学生??」


…。頭いいんだ…。


「す、すごいね…。」


「菜月ちゃん、菜央ちゃんはね、東大卒なんだよ。」


またまた声を発したのはお父さん…。


「そ、そうなんですか!?すごいですね!頭良くて、可愛くて…羨ましい…。」


「いや、とんでもない!!」


ブンブンと首を横に振って見るけど菜月ちゃんの目が輝いている。


「ほいよ、仲良く食べなっ!」


そう言っていきなり出されたのは私がお土産に持ってきた
豚の角煮…。


「そ、それ…私のお土産じゃないですか!」


「そーよー。」


そーよーって…桃香さん…。


「いただいちゃっていいんですか?」


菜月ちゃんが申し訳なさそうに尋ねる。


「うん、いいよ、いいよ(笑)」


「では、いただきます!」

美味しそうに口に運ぶ彼女。

…この子…モテるだろうなぁ…。

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